インナーチャイルドを自分で癒す方法

このページではインナーチャイルドを自分で癒す方法を説明していますが最初に注意して欲しいことがあります。

宗教やスピリチュアルといった科学的根拠のないものにおいてもインナーチャイルドという言葉が使われているため勘違いしている人もいますが、インナーチャイルドというのはあくまでも「考え方」や「感情」です。

自分の中にもう一人の自分がいると考えることで自分の心を扱いやすくするために使われる言葉なのです。霊や魂などとは全く関係ありません。

インナーチャイルドを癒すというのは宗教儀式や呪術ではなく心理療法です。
自分の心を正常な状態に戻すための心理療法は複数ありますがその中の一つがインナーチャイルドを癒す方法なのです。

このページで紹介するのも心理療法としてのやり方です。

またインナーチャイルドと向き合うということは心に大きな負担のかかる行為ですので精神的に不安定な状態の人は行うべきではありません。
あくまで自己責任で行ってください。

インナーチャイルドとは?

インナーチャイルドとは機能不全の家庭で育ったことやイジメられた体験が原因となり大人になっても癒されずに残っている感情のことです。
心の中にいるもう一人の自分として感情を捉えるのです。「内なる子供」と呼ぶ場合もあります。

満たされないインナーチャイルドを抱えていると自己肯定感が得られなかったり、人を信用することが出来なかったりと社会生活を送る上で困難を感じてしまいます。

インナーチャイルドを癒すということは自己心理療法を行うということです。次以降で具体的な方法を説明します。

自律訓練法で心を穏やかにする

インナーチャイルドを抱えている人は感情の起伏が激しい傾向にあります。
自分の衝動を抑えられずに誰かに当たってしまったり、一人でいるときに急に落ち込んだりします。

こういった感情の波を抑えるには自律訓練法が効果的です。ドイツの精神科医J・H・シュルツが始めた有名なリラックス法です。

それぞれの動作に名前がついており「公式」と呼びます。
「背景公式」⇒「6つの公式」⇒「消去動作」という順番になっています。

さっそくやり方を説明します。まずは静かな場所でソファに座るか、仰向けに寝てください。

背景公式

ゆっくりと深呼吸をして気持ちを落ち着かせ心の中で「気持ちが落ち着いている」と何度か呟いてください。

第一公式

体から力が抜けていくイメージをつくります。
心の中で「両手が重たい」と唱え体の力が抜けて手がダランとしてくるイメージを持ちます。
次に「両足が重たい」と唱え足がダランとするイメージを持ちます。
※「右手が重たい」「左手が重たい」と1本ずつ意識して行ってもかまいません。

第二公式

体がポカポカと温かくなる感覚をつかみます。
「両手が温かい」と唱え熱を帯びてくるイメージを持ってください。足も同じように行います。
最後は「両手両足が温かい」と唱えます。

第三公式

脈拍を整えます。
心の中で「心臓がゆっくりと規則正しく脈打っている」と唱え、心臓の動きがゆっくりになっていることを感じます。

第四公式

呼吸を整えます。
自分の呼吸を意識しながら心の中で「呼吸がゆっくりになっている」と唱えます。

第五公式

お腹に温もりを感じます。
お腹に意識を集中し心の中で「お腹が温かい」と唱えます。
実際に手を当ててもかまいません。

第六公式

額に涼感を得ます。
心の中で「額が涼しい」と唱えます。

消去動作

自律訓練法は一種の自己催眠ですので最後に解いておく必要があります。

上記の公式が終了したら大きく背伸びをしたり、深呼吸をして解きます。
手の開閉運動や膝の屈伸なども消去動作として有効です。

ここまで説明した全ての動作を合わせて5分から10分以内に収まるように行ってください。

うまくイメージをつかむまでに時間がかかりますが慣れるほどにリラックス効果が高まってきます。

良いことを思い出すクセをつける

人間は耐えられないほど辛い記憶は思い出すことができません。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)の人がその原因となった事件の記憶が消えてしまうケースがあることからも理解できると思います。

一方で耐えることのできるレベルの辛い記憶や不快な記憶は頻繁に蘇ってきます。
日常の些細な出来事でもそのときにマイナスの感情を抱くと強く記憶に残ります。

インナーチャイルドを抱えている人は特にその傾向が強いかもしれません。
友達や同僚のちょっとした言動や店員の対応の悪さをいつまでも覚えていたりします。

そして「自分の人生は不幸なことばかり」と誤った認識を持ってしまいます。
人によってはまだ起こってもいないことを勝手に想像して不安になる人もいます。

しかし冷静に考えれば分かることですが悪いこともあれば良いこともあるのです。
同僚とのちょっとしたイザコザは頻繁に思い出すのに、友達と遊んだときの楽しい記憶はあまり思い出さないのです。

ごはんが美味しいことも、映画が面白かったことも幸せな記憶なのです。
嫌な思い出が呼び起こされたときは一呼吸おいて、楽しいことを思いだすクセをつけましょう。

それでも嫌なことばかり思い出してしまうという人は自分を離れた場所から見ることにしましょう。

人間の脳に怖い記憶や不快な記憶がいつまでも残っているのは次回同じ状況になったときにすぐに回避行動が取れるようにするためと言われています。

なので嫌な記憶が出てきたら「あぁ~避難訓練をしてるのか~」と気楽に考えましょう。
それだけでも気持ちが楽になるはずです。

自分を慰める

心を穏やかにし嫌な感情を処理できるようになったら、インナーチャイルドが満たされない根本的な原因となっている過去と向き合いましょう。

これは精神的な負担の大きな作業ですので途中で辛いと思ったらすぐに中止してください。

間違っている人間を明確にする

まず最初に間違っているのは原因をつくった相手であるということをはっきりさせます。

例えばアルコール中毒の父親が原因なら、あなたの心の中にいる父親に「あなたが間違っている」とハッキリ言うのです。
「暴力を振るうのも、約束を破るのも全て間違っている。もう二度とこんなことをするな」と言います。

思い出せる全ての場面にいる父親に対して「間違っている」と言ってください。
間違いを指摘したら今度はあなたの中にいるインナーチャイルドに話しかけるのです。

「あなたは何も間違っていないし私はあなたに怒っていない。泣いても良いし、甘えても良い。私はあなたの全てを許すことができる」

この通りに話しかける必要はありません。

あなたの中にいるインナーチャイルドが欲しがっている言葉を掛ければ良いのです。

ここまでの一連の作業を繰り返しているうちにあなたのインナーチャイルドを癒すことができるでしょう。

インナーチャイルドを癒すときの注意

ここまでインナーチャイルドを癒す方法を説明してきましたが注意点があります。
インナーチャイルドと向き合うということは大きな負担のかかる行為です。

精神的に不安定な状態で行うと悪化してしまう可能性もあります。
以下の条件に該当する人は自分で行わないようにしてください。

  • うつ病などの精神疾患がある
  • アルコールや薬物の依存症である
  • 精神科、心療内科に通院している
  • その他精神や自律神経に不調のある人

上記に該当しなくても過去と向き合うことに不安のある人はやめておいてください。

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