どうしても許せない出来事や何日も忘れられない怒りを解消する方法を説明します。
怒りを解消する方法は一つではなくいくつも存在しますし人によって向いている解消方法は異なります。
ここでは自分ひとりで簡単に出来る方法を紹介します。
怒り・イライラの感情をメッセージとして認める
怒りやイライラというのは本人にとって必要なものなのです。
この危機的状況を放っておくと大変なことになるというメッセージなのです。
実際には大変ではないかもしれませんが今自分が持っている価値観においては好ましくないことが起こっているといことなのです。
怒ったりイライラしたら自分からのメッセージなのだと認めましょう。
自分か他人もしくは環境を変える必要があるのかもしれません。
怒りが治まらないときは自分からの重要なメッセージが届いていると捉えることで落ち着きを取り戻すことができます。
「私は怒ったりイライラしたりしない人間になると決めたから」と言って感情を否定すると余計にストレスがかかります。否定することは解消することにはなりません。
出てきた感情をなかったことにするのは不可能なのです。どんなに穏やかな人でも怒りやイライラをゼロにすることは出来ません。
仮にそのような感情を持たない人がいるとしたらそれは精神疾患や脳の機能に障害がある可能性があります。
分析する
同じ場面に遭遇しても怒る人もいれば怒らない人もいます。もともとの気質や価値観が異なるからです。
怒りやイライラは個々にとって異なる意味を持っています。せっかく感情が大きく動いたのですからその意味を分析しましょう。
例えば電車に乗るときに並んでいたら横入りをされたとします。このとき何とも思わない人もいます。
ちょっとイライラする人もいれば怒りにまかせて怒鳴りつける人もいるでしょう。
こういった感情が芽生える理由はいくつか考えられます。順番は守るべきという強い信念を持っているのかもしれません。
電車に乗る順番も一応は権利ですからそれを侵害されたと感じたのかもしれません。しかし電車に乗る順番などというのはとても小さな権利です。
それで怒りを感じてしまうというのは自分の持っているものが少ないことへの不安が隠されているのかもしれません。
持っているものが少ないから小さな権利でも失うのが嫌なのです。この場合、解決するべき大きな問題が他に隠されているといえます。
このように怒りやイライラの根底に何が隠されているのかを分析するのです。
対処する
怒りやイライラを分析したらそれが対処できることなのかどうかを考えます。
対処できることならその方法を考えましょう。
それに気づくだけでも怒りやイライラが解消することがあります。
紙に問題を書き出してみるだけでも効果的です。
手を動かして書くことによって頭の中だけで考えているときとは異なる脳の部位が使われますので解決方法が閃くかもしれません。
職場の人間に原因があるのなら直接言うか上司に相談することで解決するかもしれません。
それが出来ないのであれば配置転換を希望しても良いでしょう。
他人の態度を変えることが出来ないのであれば自分の態度を変えることで対処できる場合もあります。
どうしても許せない相手であれば必要なこと以外は話さないと決める。
私はかつて怒りの原因となる相手とどうしても付き合わなければならない場合は心理実験の観察対象としていました。
そして試してみたい刺激をこちらから与えたりもしました。
そしてその反応や行動をノートに記録していました。
これを始めた途端に相手に対する怒りはほとんど解消されました。
たとえ相手が自分を怒らせるようなことをしても反応の一つとしてしか認識しなくなったからです。
さすがに今はそれがアンフェアなことですし倫理上もよろしくないことだという気持ちが出てきたのでやっていませんが……
何が言いたいかというと自分の認識を変えるというのも効果的な対処法となり得るということです。
対処できな怒り
怒りやイライラの原因には全く自分に非がなかったり対処のしようがないものもあります。
そのような場合でも何らかの行動をとる必要があります。
簡単な方法としては紙に書いて捨てるという方法です。
出来事や自分の感情を書き出すだけでも冷静さを取り戻せることがあります。
その紙をただゴミ箱に捨てるのではなく燃やしたりシュレッダーにかけると紙と一緒に怒りの感情も消えていくイメージを持ちやすくなります。
神社やお寺によっては手紙などのお焚き上げをしてくれるところもありますのでそこに持っていくのも良いでしょう。
これらの行為自体が根本的な解決にはならないかもしれませんが、怒りやイライラに対して何らかの行動を起こしたということが大切なのです。
怒りを出すのは良くないという人がいます。
確かにイライラして人やモノに当たるのは余計にストレスになるので良くないでしょう。
しかし怒ったりイライラしているということはすでにストレスホルモンや神経伝達物質は分泌されているのですから何らかの対処をしなければなりません。
対処しないと分泌が増えてしまうこともあります。ノルアドレナリンやドーパミンなどの神経伝達物質は過剰になると今度は分泌を止めてしまいます。
するとヤル気や集中力が低下したり場合によっては鬱を引き起こすこともあるのです。
脳からのシグナルに対してきちんと対処することが大切なのです。