スマホで酔うのは「サイバー酔い」、その原因と対策のヒント

スマホで酔うのは「サイバー酔い」、その原因と対策のヒント
 

スマホ画面をスクロールしたり、zoomで長時間の会議をしているときに酔ってしまうことがあります。吐き気やめまいなどが起こることもあります。このような現象をサイバー酔いといいます。

サイバー酔いとは

サイバー酔いとはVR(仮想現実)やAR(拡張現実)などを使用したりスマホやパソコン画面を見続けることで乗り物酔いと同じような症状が出ることです。気持ち悪くなったり、吐き気、めまい、倦怠感などが起こります。

サイバー酔いの原因は特定されていませんが視覚と体の動きのズレに原因があるのではないかとされています。目から入ってくる情報は激しく動いているのに自分の体は止まっているため混乱が生じるということです。これを「感覚的葛藤理論」といいます。

乗り物酔いしやすい人や排卵期の女性はサイバー酔いが起こりやすいという研究もあります。

サイバー酔いを改善するヒント

サイバー酔いを改善する明確な方法は分かっていませんがいくつか役立ちそうな情報があります。

たとえば背景を固定したものにすることで酔いが軽減されることがあります。zoomを使用するときなどは全画面表示ではなく縮小した表示にすると、動いているのはあくまで画面の中のものという認識になりますからサイバー酔いしにくくなるかもしれません。

また頭の中で物体を回転させる能力(メンタルローテーション)が低い人はサイバー酔いしやすいという研究もあります。
そしてこの能力を鍛えることで飛行用シミュレータを使用した後の吐き気が軽減したという研究もあります。

メンタルローテーションは鍛えることが可能です。複数の図形がバラバラの向きで表示された中から同じ形のものを見つけるパズルなどでトレーニングできるとされています。

その他のスマホの悪影響

スマホを見続けることで感じる気持ち悪さはサイバー酔いだけとは限りません。
ブルーライトが体内時計を狂わせることが分かっています。またデジタル画面を見続けることで眼精疲労が起こることもあります。

これらに対処するためにブルーライトをカットする眼鏡を掛けたり、スマホの文字サイズを大きくすることなどが有効な対策となります。

また長時間の使用を避けて適度に休憩することも必要です。特に寝る前にスマホを見るのは控えたほうが良いです。ブルーライトが眠気を発生させるメラトニンの分泌を抑制し眠れなくなることがあります。

参考にした論文
・A “Natural” Independent Visual Background Reduced Simulator Sickness.
・Mental rotation: a key to mitigation of motion sickness in the virtual environment?