「死ぬときに後悔すること」よりも恐ろしいこと

医師や看護師、介護職などの人が看取った経験から人が死ぬ直前に後悔することを述べたり書いたりしています。

それによると多くの人が後悔する内容はある程度共通しているようです。

  • 自分のやりたいことにチャレンジすればよかった
  • 家族や親友ともっと時間を過ごせばよかった
  • 幸せを追い求めればよかった
  • 人のためではなく自分のために生きればよかった

死ぬ直前に後悔するのは良いことではありませんがそれ以上に恐ろしいことがあります。

若い人を批判したり自分語りをしたがる年配者の心理

発達心理学者のエリクソンは乳児期から老年期までにそれぞれ発達課題というものがありそれを達成できないと心理的な危機に陥るといいました。
これを「発達段階説」と言います。

それによると人生の最終段階である老年期には統合性が重要なキーワードとなっています。
今までの人生で成し遂げたこととの連続性により満足できる今があるという感覚を持てなければなりません。
老いを受け入れる時期ともいえます。

これらが上手く統合されないと時間や体力が残されていないため絶望することがあります。

若い人を批判したり自分の過去の話をやたらと語りたがる年配の人というのはこの時期の発達課題が達成できていないからです。

死ぬ直前まで自分の人生に言い訳をする人たち

このような心理状態になった人は言い訳をし始めます。
他人だけではなく自分に対してもです。

そしてそれは死ぬ直前まで続きます。

言い訳をするということはそれまでの自分の人生は悪いものだったと否定することと同じことです。
これは後悔することよりも恐ろしいことです。

私は本当はこんな仕事に就くべき人間ではないけれど就職時期が不景気だったから、親が大学に行かせてくれなかったから…
離婚すればもっと幸せになれたのに子供のために仕方なかった…

死ぬ前に言い訳をする人は人生の大きな部分を占める事柄について言い訳するのです。

好きなことをして生きている人を批判する人は危険

現状を受け入れられないときにそこから抜け出そうとする人と言い訳をする人に別れます。

残りの人生が短いと絶望したときに言い訳するのは仕方のないことかもしれません。

しかしまだ若いのにその傾向が出ている人もたくさんいます。
自分の好きなことをやって生きている人を批判している人はまさにそうです。

アイドル、ユーチューバー、起業する人、定年後に大学に行く人などを批判している人は彼らではなく自分の人生を否定しているのです。

他人の人生を批判しているときだけは自分の残念な人生を忘れることができるかもしれません。
しかしそれは一時的なことに過ぎません。

自分への言い訳は後悔などという生易しいものではありません。
後悔は自分を受け入れることによって緩和することができるかもしれません。

しかし自分に言い訳をしている人は自分を受け入れることは出来ないのです。
自分とケンカしているようなものだからです。

やってしまった後悔は少ない

死ぬ前に後悔することのリストを見ていると「~しなければ良かった」というものは少ないです。
やってしまった後悔のほうが小さいと言われることからも自然なことかもしれません。

後悔は自分のやってきたことを否定するものではありません。(少しくらいはしますが…)
「あれもすれば良かった、これもすれば良かった」という欲張りのようなものです。

今あなたが死ぬ前に自分に言い訳をしそうな人生を送っているとしたら行動することです。

それによって後悔さえも減らすことが出来るかもしれません。

仕事だけが自己実現の方法ではない

私たちが自己実現や自分らしい生き方といったときにそれを達成する手段として仕事を想像することがあります。

しかし緩和ケアの現場で働き多くの人の最後に寄り添ったブロニー・ウェア氏の『死ぬ瞬間の5つの後悔』という本の中には「働きすぎなければ良かった」という後悔が出てきます。

仕事は必ずしも何かを成し遂げる手段ではないどころか、やり過ぎると後悔の種にすらなってしまうのです。

死ぬ前に後悔しないためにすべきことは人によって異なります。
家族や大切な人との時間をたくさんとったり、好きな趣味に情熱を傾けても良いのです。

私は自分の仕事が好きですから誰かにアドバイスをするときもつい「やりがいのある仕事を」と言ってしまいます。
しかし私たち一般の人の多くが仕事からやりがいや生きがいを得られるようになったのは働き方や価値観が多様化したここ最近のことです。

もともと仕事というのは生活の糧を得るための手段だったのです。
ですから人によってはそのような価値観を持っていても良いのです。

大切なことは手段を目的化しないことです。
生きるために働くのであって、働くために生きるのではないのです。家族や健康を犠牲にしてまでやるほどの価値があるのかどうか見極める必要があります。

スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式で語ったこと

アップル社を創業したスティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式で祝辞を述べたときに次のように言いました。

私は毎朝、鏡に向かってこう問いかけています。
「もし今日が人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」
それに対する答えが「NO」の日が何日も続くようなら何かを変える必要があると考えます。

あなたも鏡に向かって問いかけてみてください。

あなたの残りの人生において今が最も若い時です。

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