HSPはスピリチュアルに騙されやすいことが判明

HSPはスピリチュアルに騙されやすいことが判明
 

HSPの提唱者であるエレイン・アーロン博士の本でも「スピリチュアル」という言葉をつかっているので勘違いしている人もいますが、HSPとスピリチュアルを結びつける科学的根拠はありません。
そもそも彼女は超能力的な意味でこの言葉を使ったのではありません。捉えどころのない精神的な概念を説明するために使ったのです。
本の中でもスピリチュアル的なアプローチには気をつけろという話もしています。

しかしHSPは不思議な体験をするとそれを超常現象であると信じてしまう傾向が強いという研究結果があります。

HSPとスピリチュアルは関係ない

人間は葉っぱが揺れる音が人の声に聞こえたり、シミュラクラ現象といって逆三角形に配置されたものを見ると顔として認識する習性を持っています。
HSPは感覚が敏感なためこういった現象が起こりやすい可能性はあります。

しかしこれらは霊感ではなく五感です。すべて科学的に説明のつく反応なのです。

HSPの人に未来が見えたり、霊が見えたりオーラが見えたりという能力はありません。HSPに限らずそのような能力を持っている人はいませんが…
なのでスピリチュアルカウンセラーなる人のところに行ってHSPが何かに目覚めるということもないでしょう。

仮に何らかの効果があったとしてもそれはプラセボです。自分が良い効果があると信じているからそう体が反応したのです。
まともな心理カウンセリングを受ければもっと高い効果が得られるでしょう。

しかし人間は不安を感じると脳で冷静な判断をしてくれる前頭前野の働きが鈍くなるので占いやスピリチュアル能力などを信じてしまうのです。
特に感覚処理感受性の高いHSPの人はスピリチュアルや占いといったものを信じやすい傾向があるようです。

HSPは不思議な体験を超常現象によるものと思いがち

イギリスのダービー大学が18歳から70歳までの女性235名と男性72名を対象に不思議な体験とそれをどう捉えるかということを調べました。

参加者は不思議な体験をどれくらいしたことがあるかと、それが超常現象によるものと思うかということについてのアンケートに回答しました。
これによりその人の超常現象の信じやすさを測定することができます。

参加者はまた感覚処理感受性、乖離傾向、異常な注意力と精神病の傾向を測定するためのアンケートにも回答しました。
するとこれら3つのスコアのどれもが不思議な体験を超常現象であると信じる傾向と有意に相関していることが分かりました。

つまり感覚処理感受性の高いHSPはスピリチュアルや霊的なものを信じてしまいやすいということです。

信じやすいHSPが知っておくべき話

スピリチュアル能力や占いに科学的根拠はありません。
しかしこういったことでお金を稼ごうとする人は「ないという根拠もない」とか「科学で解明できないこともある」と言います。

この手の反論についてほとんどの人が知らないことをいくつか説明しましょう。

超常現象だって科学的根拠を出す方法はある

まず勘違いしている人もいるのですが科学的根拠(エビデンス)というのは「MRIで観察したら脳内でこのような動きがあった」といった物理的な動きが観察できるものだけを指すのではありません。
たとえば「Aという心理療法を試したら100人中80人に効果があった」という研究結果も科学的根拠なのです。脳内で何が起こっているかを観察していないから科学的根拠とはいえないとはなりません。

つまりスピリチュアル能力や占いもなぜそれが起こるかということを解明する必要はないのです。
手術で使う麻酔だってなぜ効果があるのかは長いこと解明されていません。(解明されかけてはいます)
何回やって何回効果があったということを証明すればそれが科学的根拠になるのです。証明した人はいませんが。

証明させようとした人もいた

2020年に亡くなったジェームズ・ランディという有名なマジシャンがいます。

彼は自分の目の前で超能力などの何らかの特殊な力を見せてくれれば100万ドルあげるということをやっていました。
これには1,000人以上の自称超能力者や自称霊能者がチャレンジしましたが成功した人は1人もいませんでした。

1,000人やって1人も効果を出せなかったのです。これはもはや超常的な能力を持つ人間はいないということの科学的根拠ではないでしょうか。

仮にそういった能力を持っている人が存在したとしましょう。1,000人ではなく2,000人が挑戦すれ1人は何らかの力を発揮してくれるとします。
果たしてその1人がHSPのカウンセリングをやっている可能性はどれくらいあるのでしょうか?

本物なんていない

それでも「○○という能力者だけは本物」と信じる人がいます。
行方不明の人を捜し当てたとかそういったエピソードが語られたりします。

しかしこの手のエピソードも単なる偶然や、話が盛られているだけの可能性が高いです。
警察が捜索を開始した後で場所を予言したりしているのです。

水死体は一度捜索して見つからなければ浮いてくるのを待つために警察は一度撤収します。
そして後日また現場に戻ってくるのですがそれを知った霊能者が警察の数時間前に現場に行って先に見つけたというエピソードなどもあります。

くれぐれも科学的根拠のないものを信じないようにしましょう。
特にHSPの人は余計に生き辛くなる可能性があります。

参考にした論文:Dissociative tendencies, sensory processing sensitivity and aberrant salience as predictors of anomalous experiences and paranormal attributions.