HSPの脳についての新発見

HSPの脳についての新発見
 

実は最近、HSPの脳についての新しい発見がありました。

過去の研究でもHSPの脳が特殊な反応を示すことは分かっていました。
しかしそれらは何らかの刺激を与えたときの反応を観察したものです。

『Neuropsychobiology』で発表された論文によると何もしていないときもHSPは脳内の不安やストレスに関連する部位の反応が異なることが分かったのです。

HSPの安静時の脳のはたらき

カリフォルニア大学の研究者ビアンカ・アセベドらのチームはHSPの安静時の脳の働きについての実験を行いました。

実験参加者たちはHSPスケールを用いて感覚処理感受性を測定しました。
そしてパートナーや見知らぬ人の写真を見たときの脳の反応をMRIで調べました。
同時にそれらの写真を見たときどのように感じたかも伝えました。

これら一連のタスクが終了した後でリラックスするように指示されました。
そしてこの何もしていない状態の脳を調べたところHSPの人は楔前部と海馬の接続性が強いことが分かりました。
これは記憶の統合と想起に関連する回路です。事前に体験したことと同じようなことが将来起こったときに対処しやすくするために重要な働きをする回路といわれています。

また痛みと不安の調節に関連する扁桃体と水道周囲灰白質の接続、感情処理とストレスの調節に関連する島皮質と海馬の接続は弱いことが分かりました。

これらの反応がHSPの不安の感じやすさや精神的な疲れやすさに関係している可能性があります。

脳は変えられる

HSPの人は何もしていないときの脳も不安になりやすいから諦めて受け入れるしかないのでしょうか?

そんなことはありません。

脳には可塑性があります。つまり脳は変えられるということです。

思考や感情のクセは人によって異なります。このクセというのは何かといえば脳内の神経細胞同士のつながりやすさです。
人によってどこがつながりやすいかが異なるので考え方や感じ方が変わるのです。

このつながりはいつも使っているところが強化されていきます。
なので不安を感じやすい人はどんどん感じやすくなります。

それを変えるためにはどうすれば良いかというと認知を変えるトレーニングをすれば良いのです。

たとえば「あの人は私に怒っているに違いない」と不安になったとします。
そのときに「私と同じ状況になったら100人中100人が同じように考えるだろうか?」と他の視点を持つ習慣をつけるのです。
そうすることでいつも使っている不安になりやすい回路ではなく他の回路も使われるようになり少しずつ認知が変化していくのです。

参考にした論文:Sensory Processing Sensitivity Predicts Individual Differences in Resting-State Functional Connectivity Associated with Depth of Processing.