HSPと発達障害を勘違いしてしまうのはなぜか?

確率的に言えばHSPであり発達障害でもあるという人はいます。しかしこの2つは別のものです。
それにも関わらず「私は発達障害かもしれません」と勘違いしてしまうHSPの人がいます。

なぜ混同してしまうことがあるかというと表面的な特徴の一部が似ているからです。
HSPの人が発達障害の診断基準を見たときに自分に当てはまっているような気がすることもあります。

発達障害とは総称のこと

発達障害の種類と関係

発達障害とは脳機能の発達に関わる障害の総称です。
具体的には自閉症スペクトラム(ASD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)を指すことが多いです。

自閉症スペクトラム(ASD)

相手の表情から気持ちを読み取るのが難しく、人間関係やコミュニケーションに困難を伴うことが多いです。

また婉曲的な表現を理解できないことがあります。

同じことの繰り返しやひとつの物事へのこだわりが強い傾向もあります。
タイプによっては知的障害や言語障害を伴います。

注意欠陥・多動性障害(ADHD)

ADHDの特徴としては集中力がない、落ち着きがない、衝動的に行動してしまうといったものが挙げられます。
どのような特徴が優位に出るかは人によって異なります。
忘れ物が多かったり、じっとしていられないといった問題が生じることもあります。

学習障害(LD)

学習障害とは読み、書き、計算、聞く、話すなどの特定の学習に困難が生じる障害のことです。
文章を読んだり書いたりは出来るけれど数字の概念が理解できずに計算が出来ないといったように能力に偏りが見られることが多いです。

発達障害はマニュアルの改訂の度に呼称が変わることが多い

発達障害の分類はアメリカ精神医学会のDSM(精神障害の診断と統計の手引き)や世界保健機関のICD(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)などによって決められています。

病院での診断もこれらのマニュアルを元にした聞き取りによって行われることが多いです。

改定される度に分類方法や名称が変更されるため非常に紛らわしくなっています。
(例:よく耳にするアスペルガー症候群は自閉症スペクトラムに包括されました)

発達障害の原因は特定されていませんが生まれついたものであり育て方や愛情の問題でないことは分かっています。
発達障害の人がHSPになりやすいというデータはありません。

勘違いしやすい特徴

HSPの人が発達障害と勘違いしてしまうのは一部において似た特徴があるからです。
よく勘違いしてしまう内容についていくつか説明します。

コミュニケーションの問題

感受性や危機感の強さはHSPの人とそうでない人では大きく異なります。
見えている世界が違うといっても良いかもしれません。

鈍感な人には見えないリスクが見えてしまうため1人だけ余計なことをしているように見えることがあります。

また相手の感情が読めすぎるがゆえに先回りしすぎた思考で会話してしまいコミュニケーションが上手く取れないこともあります。

このような対人関係の問題が続くことで自分は自閉症スペクトラムかもしれないという思いを強くするHSPの人もいます。

集中力が極端に落ちるときがある

HSPの人は疲労が溜まったり、神経を使いすぎることによって集中力が落ちてしまい回復するまでに時間を要することがあります。

また刺激の強い環境に置かれることでいつも通りの実力を発揮できないということもあります。

いつも集中できないわけではありませんが肝心なときに注意が散漫になってしまうことがあるのです。
それによって「自分は集中力がないのでADHDではないか?」と思っている可能性があります。

驚いたときの反応

HSPの人は急に名前を呼ばれたり、曲がり角でぶつかりそうになったときに驚いて大きく反応してしまうことがあります。
それが衝動的な行動に見えることがあります。
衝動的、突発的な行動はADHDの特徴です。

ここで挙げた以外にも勘違いしやすい特徴はありますが根本的には異なるものです。

HSPにしても発達障害にしても「自分はそうかもしれない」と思って診断基準を読むと本当にそういう気持ちになってしまうものです。

認知にバイアスがかかっていないかということも確認するようにしましょう。

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