HSPの相談に来る女性の中には特に生理前に気分が落ち込みやすくなったり、イライラするという人もいます。PMS(月経前症候群)という人もいます。
生理前の不調はHSPに限ったことではないですし、HSPだとPMSになりやすいとか生理が重くなりやすいという科学的根拠は今のところ存在していません。
しかしHSP特有の疲れやすさやストレスの感じやすさが生理前の心身の不調につながっている可能性はあります。
そもそもなぜ生理前に気分が落ち込んだりイライラするのでしょうか?
これにはエストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが影響すると考えられます。
この2つのホルモンは排卵から月経までの間に多く分泌され気分のコントロールに関係しているとされます。
そして月経が始まる一週間ほど前から減りはじめ、それにより気分がネガティブ方向へと変化するのです。
またエストロゲンとプロゲステロンは幸せホルモンといわれるセロトニンを調整する働きもあるため、生理前の落ち込みやイライラに影響するのです。
ホルモンの分泌は忙しさやストレスとも関係していますからHSPはより影響を受けやすくなるのかもしれません。
サンプル数は少ないですが月経困難症の人はそうでない人よりも内向性や不安が強く、自分への満足度は低いというコトラド州立大学の調査もあります。
参考にした論文:Larry J. Bloom,John L. Shelton & Ann C. Michaels. (2010). Dysmenorrhea and Personality.