HSPの人に向いている職業は人によって異なる

カウンセリングをしていると「HSPの人にはどんな職業が向いていますか?」と質問されることがあります。
これに対して全てのHSPの人をまとめてこういう職業が向いていますと提案することは難しいと言えます。

リストはアテにならない

HSPではない人でも向いている職業と向いていない職業があるのと同じようにHSPの人にも向き不向きはあるのですから一概にまとめることは不可能です。

サイトの情報は信憑性がない

ときどきHSPの人に向いている職業を列挙しているサイトなどがありますがそのまま信じてしまうのは危険です。
一般的に言われるHSPの特徴を持っている場合に「向いているかもしれない職業」を列挙しているに過ぎません。
(※特に医学・臨床心理学に関する情報はクリック広告からの報酬を得るためだけに書かれているサイトが多いため信憑性に疑問が残ります)

しかもそれを書いている人自身がその職業に就いたことがなく勝手なイメージで書いていることが多いです。

システム開発は人とのやり取りが多い

プログラマーやSEは人と関わらずに黙々とプログラミングをする仕事だから向いている…とは言えないのです。
システム開発は顧客と他のプログラマーとのやり取りが非常に多い仕事ですしHSPの人は電磁波過敏症のケースもあります。

カウンセラーはエネルギーを吸い取られやすい

カウンセラーも向いていると言われますがHSPとしての才能を持っているからといって全員に向いているとは限りません。
確かに相談者の気持ちを察することにおいては力を発揮することができるでしょう。しかし相談者の感情に飲まれてしまうというリスクもあるということを忘れてはいけません。

HSPの人が抱える大きな悩みの一つは他人の感情に影響されてしまうということなのですから毎日そんな状況に身を曝すと人によっては自分が潰れてしまいます。

またカウンセラーの常識として過去に自分が同じ悩みを抱えていたからといってそれをアピール材料にはしないというのが常識です。HSPカウンセラーはやたらと「自分もそうでした」とアピールする人が多いのですが…

業種よりも職場環境は重要

私のカウンセリング経験から言えることはHSPの人でも人によって向いている仕事は全く異なるということです。

そして仕事が上手くいっているHSPの業種に傾向といったものは見られません。何をしているかよりもどのような環境で働いているかということのほうが重要です。

同じ業種でも会社によって働きやすさは異なるのです。

また私は経営コンサルタントとしても仕事をしていますから複数の業種の働き方を見ていますが、どんな業界でも外から見えるイメージと実際の仕事内容は全く違うことのほうが多いです。

仕事が向いていないと思う原因は何か?

あるベンチャー企業の社長さんが「仕事は何をやるかではなく、誰とやるかが大事」と言っていました。
どんなに能力のある人でも合わない人と一緒にやっていたら力が発揮できないからです。

誰と働くかで発揮できるパフォーマンスは変化する

忘れがちですが周囲の人間が仕事のパフォーマンスに与える影響は決して小さくはありません。
もしHSPの人が今の仕事で力を発揮できずに向いていないと考えているのであれば仕事内容の問題なのか人間関係の問題なのか区別して考える必要があります。

人間関係の問題であればさらに相手に問題があるのか自分の影響の受けやすさに問題があるのかも分けて考える必要があります。
相手に問題があるのなら転職というのも一つの選択肢になるでしょう。

しかし自分の影響の受けやすさに問題があるのであれば転職をしてもまた同じように悩むことになります。

転職よりも大事なこと

仕事の悩みの多くは人間関係の悩みです。
特にHSPの人の場合は他人との境界が薄いため悩まなくても良い部分で悩んでしまうことがあります。
しかもその原因を錯誤してしまっているケースもあります。

他人の影響を受けやすい自分に問題がある場合は転職するより先に人との境界の作り方を学ばなければなりません。
これは敏感すぎる心のセンサーの扱い方を知り心のバリアをつくる訓練ともいえます。

「活かしたい部分」と「避けたい部分」のバランスで選ぶ

HSPの人が仕事を選ぶ際は自分で「活かしたい部分」と「避けたい部分」のバランスを考えて選ぶと良いのではないかと思います。

洋服屋さんで働くとしたら

例えば洋服屋さんで働く場合を考えてみましょう。
洋服屋さんでHSPの人が活かせる能力は何でしょうか?
美的センスの良いひとが多いと言われているので最適なコーディネイトの提案ができることかもしれません。
人の表情を読むのが得意なのでお客さんの求めていることを的確に理解することもできるでしょう。

ストレスとなること

反対にストレスになることは何でしょうか?
毎日違うお客さんに対応しなければなりませんし全員が良い人とは限りませんから精神的な負担を抱える可能性はあります。

明らかにそっとしておいて欲しいお客さんにも会社の方針で無理に声掛けをしなければならない状況もあるでしょう。そのときお客さんから「チッ」と舌打などされてしまったら大きなストレスになるでしょう。
ノルマのために明らかにセンスのない洋服でも売らなければならないことがあるかもしれません。

これらの避けたい部分がある仕事でも「自分のセンスを活かせるなら上手く対処出来る」と思えるのならその仕事に就いても良いでしょう。
しかしストレスが大きすぎて潰れてしまいそうであれば無理をする必要はありません。

やりたくないことを避けるという選び方でも良い

仕事をただの生活費を稼ぐための手段と割り切ってやりがいのない代わりにストレスも全くないという職業を見つけても全く問題はありません。
「活かしたい部分」は全く意識せずに「避けたい部分」に注意して職業を選ぶということです。

まだあなたの中で自分が本当にやりたいことが見つかっていない可能性もあるのです。
そのための猶予期間としてストレスから開放された期間を過ごしても良いのではないでしょうか。
様々な経験をする中で本当にやりたいことが見つかることもあるのですから。

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