HSPと季節性うつ病の関係についての調査結果

HSPと季節性うつ病の関係についての調査結果
 

季節性うつ病(季節性感情障害)とは秋や冬に抑うつが始まり春や夏になると治まるというサイクルを繰り返す精神疾患のことです。

日照時間が短くなることが原因と考えられています。
実際に冬場の日照時間の短い北欧で発症する人が多い傾向にあります。日本では人口の2%ほどといわれています。

光が不足すると精神面に大きな影響を与える神経伝達物質のセロトニンの分泌が減り抑うつ状態になりやすいのです。

そしてこの季節性うつ病の人は感覚処理感受性が高い人の割合が高いことが調査で判明しました。つまりHSPの人の割合が高いということです。

HSPと季節性うつ病の調査

デンマーク国立病院が季節性うつ病の31名と健常な30名の感覚処理感受性を調べました。

季節性うつ病の症状が出ない夏季と症状が出る冬季の2回に分けて、ハイリー・センシティブ・パーソンスケール(HSPS)と大うつ病調査票(MDI)に回答してもらいました。

それを分析したところ季節性うつ病の人は感覚処理感受性が高いという結果になりました。HSPの傾向があるということです。

7段階評価のハイリー・センシティブ・パーソンスケール(HSPS)の平均スコア4.66以上の人たちを高感受性グループとすると、健常な人は5%が該当するのに対し季節性うつ病の人は25%が該当していました。

また健常な人は季節によるスコアの変化は見られませんでしたが、季節性うつ病の人は冬季にスコアが高くなるという結果も出ました。
それから季節性うつ病の人の夏季のスコアは冬季の抑うつの重症化と相関していました。

HSPと季節性うつ病が関係している要因

なぜHSPと季節性うつ病は関係しているのでしょうか?

一つの要因としてHSPは季節の変化に対しても敏感だからということが考えられます。
寒さや暗さ、植物の色の変化といった環境的な手がかりに気づきやすいため、冬のストレスに対する注意を高めてしまうのです。
それがネガティブな反応につながり抑うつ状態を引き起こす可能性があるということです。

もちろんこれが感受性の高さによる反応なのかもともとの季節性うつ病の特徴なのかを特定することはできません。
しかし夏季の感覚処理感受性の高さと冬季の抑うつの重症化に相関があるということは症状が出る前に何らかの対策を取れば症状を改善できる可能性があるのかもしれません。

HSPとうつ病の関連についての研究は始まったばかりです。
これからまた新しいことが分かってくる可能性もあります。

参考にした論文:Sensory processing sensitivity and its association with seasonal affective disorder.