HSPの人が仕事で辛いと思ったときの対処法

仕事が一番の悩みというHSPの人も少なくありません。
職場にはHSPの人を刺激する場面がたくさんあります。

これから紹介するのは私がカウンセリングをさせていただいた人たちの体験を元に書いた一つのエピソードです。
後半部ではこういった場面をどのように対処すれば良いかについて説明しています。

HSPの人が仕事中に体験するエピソード

朝会社に着くと始業前のザワザワした雰囲気が心を乱します。
仕事が始まると隣の席の同僚のパソコンを打つ音や紙をめくる音が気になります。

それでも何とか気持ちを落ち着かせて自分の仕事に取り掛かると突然「○○さん」と背後から呼びかけられて体がビクッとしてしまいます。
リアクションが大きすぎたせいか周囲の注目を集めてしまいます。非常に気まずい思いです。

呼びかけたのは上司でした。何の用かと思えば急な段取りの変更です。
せっかく集中して取り掛かっていたのに自分の予定が全て変わってしまいました。
何から手をつけて良いか分からず少しパニックになります。
そのせいでミスをしてしまいました。そして上司に呼ばれて怒られます。

それにしてもこの上司は自分にばかり厳しくないだろうか?
自分だけいつも怒られているのでは?
自分のことが嫌いなのだろうか?
まあでも自分はそういう役回りなのか?

上司に対する不信感と自分に対する情けなさを引きずりながら席に戻ります。
同僚は「気にしなくて大丈夫」と言ってくれましたが本当は怒っているようです。表情から分かります。

ミスしたせいで皆に迷惑を掛けてしまった……
仕事出来ない人だと思われただろうな……
嫌われただろうな……
今日は一日中自分のミスのことを皆が覚えているだろうな……

などとネガティブな感情が次々と頭の中に浮かんできます。
突然「何をやっているんだ!」と大きな怒鳴り声が聞こえてきました。
新人が何かやらかしたようです。上司は激しく怒っています。新人は今にも泣き出しそうな顔をしています。

なんだか自分まで怒られているような気分……
この雰囲気が耐えられない……

ようやくランチタイムになりました。
一人でのんびり食べようと思っていたのに他部署の同期に捕まってしまい一緒に食べることに。
同期は恋人と上手く行っていないようでその愚痴を延々と聞かされました。
気がつくと自分まで憂鬱な気分になっています。

嫌な気分をずっと引きずり、他人の目を気にしながら仕事をすること数時間。
もうすぐ5時だ帰れる…と思ったら上司がやってきて「残業お願いできる?」と一言。

本当は帰りたいけれど断われないな……
嫌われるかもしれないし、やる気がないと思われるかもしれない……
それに自分が断わったら誰かが残業することになってしまう……
そもそも断わる勇気が出ない……

ということで残業を引き受けることにしました。
言われてみればいつも自分が引き受けている気がする……

残業を終わらせて上司に報告。
上司は「オツカレ!」と短く言いました。

なんだかさっきの言い方はトゲがあったような気がする……
今朝のミスを怒っているのだろうか……
残業を終わらせるのが遅いから不満だったのだろうか……
目も合わせてくれなかったし……

肉体的にも精神的にも疲れて会社を後にして駅に向かいます。
電車に乗ろうとすると想像以上に人が乗っていました。それだけで気持ちが圧倒されてしまいます。
隣の人と肩が触れ合うだけで気になるしタバコや整髪料のニオイで酔いそう……

自宅に帰って一息。
油断していると会社であった嫌な出来事ばかり思い出してしまいます。
それどころか数ヶ月前のミスまで思い出してしまい余計に落ち込みます。

この仕事向いていないだろうか……
転職しようかな……

自尊心の低い人は怒られやすい

このエピソードを読んでHSPの人は共感できる部分があったのではないでしょうか?
ここで紹介したエピソードは会社ではよくある日常ですし鈍感な人であれば精神的な負担は一切感じない状況だと思います。

しかしHSPの人にとっては非常にストレスフルな出来事と言えます。
HSPの人が仕事で辛さを感じた場合はどう対処すれば良いのかということについて説明したいと思います。

自分ばかり怒られるは本当か?

HSPの人がよく不安に思うことの一つに自分ばかり怒られているということがあります。
これに関しては本当にそうである場合もありますし本人の勘違いである場合もあります。
HSPの人はちょっとした注意でも重く受け止めてしまうことがありますしそれをいつまでも気にしてしまいます。

褒められたことより怒られたことをよく記憶している

また褒められたときのことよりも怒られたときのことばかり覚えているので自分ばかり目の敵にされていると勘違いしていることがあるのです。

上司の行動を冷静に観察してみると他の人も同じように怒られているということに気がつくのではないでしょうか?

自尊心が低い人は怒られやすい

上司も人間ですから怒りやすい部下と怒り難い部下というのがいるのも事実です。平等に接しようとする人もいれば本能のままに行動する人もいます。

HSPの人の場合は怒られるときのターゲットになりやすい人が多いのです。
なぜなら自己評価が低く自尊心を持てない人が多いからです。

自尊心の低い人というのはそれが何気ない言動や雰囲気として表に出てきます。それが怒りやすい雰囲気に繋がるのです。
理不尽に怒りの矛先を向けられないようにするためには自尊心を高く保つことが大切です。

⇒ なぜいつも自分ばかり怒られるのか?理由は自尊心が低いからです

心の中で「言い返しますよ」と強く思う

人を怒ることが好きな人は本能的に怒りやすい人を選んでいるのです。
「たとえ上司だろうと理不尽なことを言ったら言い返しますよ」というスタンスでいる人には怒り難いものです。

理不尽なことを言われても「私も悪かったのかもしれない…」と思ってしまう人は怒りやすいのです。

いつも臨戦態勢でいる必要はありませんが必要以上に自己評価を下げる必要はないのです。
自分が自信を失うような出来事や情報にばかり注目するのはやめましょう。

避難・境界・バリア

HSPの人は他人が怒られている場面や失敗した場面に遭遇すると自分まで落ち込んでしまうことがあります。

落ち込まなくても同じ空間にいることに息苦しさを感じてしまいます。
ネガティブな感情を持った人のそばにいるとそれが伝染してしまうのです。

空気が悪くなったら一時避難する

他人のマイナス感情が入り込んできたら一旦その場から避難しましょう。
トイレに行ったり可能であれば外に出て新鮮な空気を吸ってきましょう。感情のコントロールを失いそうになったら逃げ込む場所を決めておくのです。

これは自分自身が怒られてしまった場合にも有効な対処法です。
怒りや悲しみの原因となる人や場所から一旦離れるというのは感情をコントロールする方法としてとても有効な行動です。

急激に盛り上がってしまった感情というのは少し時間を置くことで落ち着けることができるのです。

HSPは境界(バリア)を意識するのが苦手

HSPの人が仕事で感情を揺さぶれるときというのは他人の感情が土足で入り込んでくるときが多いです。
HSPの人は他人と自分の感情の境界が曖昧なため入り込まれやすいのです。これは自分でも気づき難いことかもしれません。

HSPでない人は明確な心のバリアがありますから他人の感情に揺さぶられることは少ないのです。
他人の感情の影響を受けやすい人は心のバリアを意識しましょう。

他人の感情が伝染しそうなときは「これは誰の感情?」「今落ち込んでいるのは誰?」と客観的に捉え直してください。

他人の感情に反応してあげる必要はない

仕事中は誰でも感情の波があります。
上手くいっているときは機嫌が良いですしトラブルが発生すればイライラします。

HSPの人はそれらの全てに反応してしまいがちです。しかし全ての感情を受け入れる必要はないのです。

他人の感情が気になりすぎてしまうときは自分の周りを壁が囲んでいると想像してその壁が負のオーラを弾き返しているイメージを持つだけでも落ち着くことがあります。

ぜひ自分なりの心のバリアのイメージを持ってください。

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