短時間で結論を出す会議でも無駄になることがある

経営コンサルティングの依頼を受けて顧客企業の仕事の流れを確認すると無駄な会議が多いことに驚きます。

単なる情報共有の場になっていたり、やっている本人たちも意味は分かっていないけれど昔からやっているからという理由だけで継続していたりします。

社内失業中の管理職に仕事をした気分を味あわせてあげるためだけの場になっていることもあります。これはかなり多いです。

会議やミーティングは何の結論が出なかったとしても仕事をした気分にだけはなれます。
仕事の出来ない人にとっては麻薬のようなものです。

最近ではそういった無駄な会議を減らそうと制限時間を決めたり、必ず結論を出すための仕組みを整えている会社もあります。

しかしこういった効率的に見える会議でも無駄になることはあります。それどころか悪い結果を生む可能性もあります。

「共有情報バイアス」が誤った判断に導く

会議の目的は結論を出すことです。
まともな会社はきちんとそこを意識しています。

しかしこれが仇となることがあるのです。

会議やミーティングでは全員がすでに共有している情報について時間やエネルギーを割いて議論する傾向があります。

これは心理学で「共有情報バイアス」と呼ばれるものです。

一部の人間しか知らない情報は軽視されがちです。

なぜこのようなことが起こるかというと「結論を出す」という全員の目的が一致しているからです。
「合意しよう」という圧力ともいえます。

これは会議を意味のあるものにしようと考えている人たちほど起こりやすいことでもあります。

会議で軽視されがちな一部の人にしか共有されていない情報を「hidden profile(隠されたプロファイル)」と呼びます。

このhidden profileが実は重要な意味を持っていケースは少なくありません。

「会議は必ず結論を出さなければならない」という意識が強過ぎると誤った判断をしてしまうことがあるのです。

リスキーシフト:集団になると危険を冒そうとする

普段は安全志向な人であっても集団になると危険を冒そうとすることがあります。

他人の過激な発言があったとしても流したり同調してしまうこともあります。

このような現象を社会心理学では「リスキーシフト」と呼びます。

無謀な作戦で戦争に負けるのもリスキーシフトが要因の一つと考えられます。

集団になることで責任が分散されますから個人ではしないであろう決断でも支持しやすくなるのです。

また予算の出所も自分の財布ではなく会社のものですから余計にリスクを取りやすくなります。

企業が不祥事を起こしたりその後始末に失敗したとき「担当者が無能だから」と言われることがあります。
しかしこういったケースは会議によって集団が無能化したために起こった可能性が高いです。

会議には懐疑的な態度で挑んでください。

タイトルとURLをコピーしました