仕事や勉強が計画通りに進まないのは過去の体験を重要視せずに楽観的に考えるから

仕事や勉強の計画を立てるとき事前にあらゆる事態を想定していたにも関わらず予定通りに終了できないことがあります。

また予算を組むときにも当初の金額をオーバーしてしまうことがあります。

このような事態になってしまうのは過去の事実を重要視せず楽観的に考えてしまうバイアスがかかっているからです。

計画錯誤とは

私たちは過去に計画通りに進まなかった経験をしているにも関わらず、新たな計画を立てるときには楽観的に考える傾向があります。

これを心理学で「計画錯誤」と呼びます。

1979年に心理学者のダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーによって提唱されました。

2003年にはカーネマンが時間だけではなく、予算やリスクの見積もりにおいても同様の現象が起こることを論文に記しました。

計画錯誤の有名な事例としてはオーストラリアのオペラハウスが挙げられます。
当初の予定より10年以上伸び、予算も10倍以上に膨らみました。

論文を何日で仕上げることができるか?

計画錯誤は過去に同じような仕事を経験していたとしても起こります。

不測の事態が起こることを全く想定していないからというわけではありません。

サイモン・フレイザー大学のロジャー・ビューラーが心理学部の学生に論文を仕上げるのにどれくらいの日数がかかると思うかを予測させた研究があります。

学生たちは平均で34日と見積もりました。
また全てが上手くいき最短で仕上げることができるとしたら27日、全てが上手くいかない最長パターンでは49日と見積もりました。

実際に予定した期間内に完了させることができたのは3割ほどの学生でした。
全学生が終了までにかかった日数は平均で55日でした。

主観ではなく事実を基に計画を立てる

計画錯誤は仕事の手順が増えるほどに起こりやすくなります。

1つ1つのステップで細かな見積もりの誤りが起こるためそれが積み重なることで大きな差が生じるからです。

また自分だけの問題ではなく他の人の問題によっても計画が狂うことがあります。
関係する人数が増えることでますますこの傾向は強くなります。

物流の遅れや事故、病気など起こりそうにないことであってもその数が増えれば発生する可能性は高まるのです。

計画錯誤に陥らないためには過去の似たような事例が実際にどれくらいかかったのかということと比較しながら計画を立てると良いとされています。
自分の主観ではなく客観的な事実を重視しなければなりません。

また計画通りに進まなかったときにどうするのかというリカバリーの方法を準備しておいたほうが良いでしょう。

参考文献:Roger Buehler. (1994). Exploring the “planning fallacy”: Why people underestimate their task completion times.

タイトルとURLをコピーしました