なぜ自分は変われないのか?(現状維持バイアス)

弱い自分を変えたいと思っている人は多いです。

弱さに限らず面倒臭がりな自分や継続出来ない自分を変えて成長したいと思っている人は大勢います。

しかしほとんどの人が「やはり自分は変われなかった」と諦めてしまいます。

自己啓発やトレーニング、カウンセリングを受けてそのときはやる気になってもしばらくするとやる気が落ちてしまうのです。

現状維持バイアスのせいで変われない

人間には変化を恐れる本能のようなものが備わっています。これを現状維持バイアスと言います。

変わることで得られる利益よりも変わることで発生する損失を大きく考えてしまうのです。そのためなかなか変われないのです。

スマホの料金プランも変更しない

現状維持バイアスは誰にでも起こり得ることです。

例えばスマホ代や電気代などのライフラインの契約を考えれば分かりやすいでしょう。

今はスマホ代も電気代も安い会社が増えています。契約を切り替えれば年間に数万円の節約になることは分かっています。

しかし変更している人はあまりいません。契約を変更することで得られる利益よりも損失を気にするからです。

人間は動くことと変わることが嫌い

料金プランの変更で発生する損失というのはおそらく長年使っていたことで適用される割引や回線速度の低下などです。

しかし年間数万円の節約はこれらの損失を上回るものです。それでも損失のほうが大きいと判断するのです。

もちろん契約をするという行為そのものの面倒臭さや営業電話の胡散臭さなど他の理由もあります。

とにかく人間は動くことと変わることが嫌いなのです。

現状維持は意外と心地よいから変われない

自分を変えられない人は潜在意識の中では変わりたくないと思っているのかもしれません。
現状維持というのは心地の良いものです。

自分を変えたいという気持ちももちろんありますがそのためのハードルは高そうです。

今のままでも何とかなるかという気持ちもあります。

すると無意識のうちに自分が変われないことの根拠となりそうな情報にばかり目がいくようになります。

子供の頃から特段才能に恵まれていたわけでもなかったしその頃から何も変わっていないのだから今後も変わらないだろうと思うのです。

これだけ自己啓発や心理学の本が大量に出版されているのに身の回りで変わったという人に出会ったことがないなどと考えてしまうこともあります。

今のままではいけないと思っていても誤魔化しながらそれなりに日々の仕事や生活を遣り繰りできてしまうと変わろうというモチベーションも上がりません。

「これが私の人生なのかな」などと無駄に達観してしまうと永遠に変われないのです。

思考と行動は変えやすい

心理学では人間の心は思考・感情・行動の3つによて作られていると考えることが多いです。

この3つは互いに影響し合っているためどれかを変えれば他の2つも変わり自分を変えることができます。

私のカウンセリング経験から言うとこのうち最も変えるのが難しいのが感情です。不安や恐怖の感情を変えるのは難しいです。

なので変えやすい思考や行動から変えることで自分を変えます。

瞬間的に出てくる思考を変える

何かが起こったときに最初に頭に浮かぶ考えを自動思考と言います。この自動思考は急に変えられるものではありません。

生まれ持った気質やこれまでの体験によって作られた考え方の枠組みが瞬間的に生み出すものだからです。

しかし意識することで変えることが出来ます。
弱気な考えが浮かんできたら最初はそれを認めることです。

「私はいまこういう考えや感情が出やすい枠組みを持っている」と認めるのです。そして「他の人だったらどう考えるだろう?」と想像してみるのです。

それだけでも普段使わない思考回路を使うことになります。人間の脳は現実と想像の区別が出来ないという人もいます。

行動を変えてセロトニンを増やす

また行動を変えることでも思考と感情に影響を与えることが可能です。
不安になりがちなのは脳内のセロトニンという神経伝達物質が不足するからです。

精神科などでうつ病の人に出される薬も多くはセロトニンを増やす(再取り込みを阻害する)薬です。

セロトニンは運動によって増やすことが可能です。軽めのジョギングや早歩きなどをテンポよく行うことで活性化させることができます。

朝の時間帯に太陽光を浴びるだけでも同様の効果を得ることができるのです。

変われないとしたらそれこそ大発見

カウンセリングなどでも「本当に私は変われますか?」と心配する人がいます。

今までいろいろな方法を試してきても全く変わることができないと学習性無力感により「どうせ自分は変われない」と思ってしまうのは仕方ないことです。

脳の形そのものが変わる

しかし人間の脳内の神経細胞には可塑性があります。

形そのものが変わるということです。それにより神経細胞同士のつながりが変化します。

人間の考えというのはどのネットワークがつながるかということですから変化するのです。

「変われる」と信じることが大事

自分を変えるための方法はたくさんあるのです。
どんな方法を採用するにしても最初に「自分は変われる」と信じることが大切です。

認知行動療法でも最初の段階で自分が良い方向に変化するということを本人に自覚させることがとても大切なのです。

自分を変えたいと思っている人は変わることができます。

人間が変われないとしたらそのほうが大発見なのです。

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