マナーは時代によって変化しますし相手によっても変化します。
Aさんにとっては嬉しいことでもBさんにとっては失礼になることがあります。
打ち合わせ後のお礼状などは今の時代のせいで逆効果になることもあります。
お礼状にマニュアルっぽさを感じると心の距離が遠くなる
仕事で会った相手にお礼状を出すのはなぜでしょうか?
本当に感謝しているからかもしれませんし契約が欲しいとかコネを作りたいという下心があるからかもしれません。
家庭でそう躾けられたからかもしれません。
一昔前なら誰からもしっかりした人だと思われたでしょう。
しかし今は『お礼状で契約を10倍にする方法』といった本が腐るほど出ています。
本屋に行く習慣のある人なら興味がなくても目についてしまいます。
お礼状の内容も大体同じです。
時間を作ってくれたことへの感謝、定型文じゃありませんとアピールするために打ち合わせで出た話題に触れそれを早速試してみましたという内容です。
駄目な大学生の就活のエントリーシートみたいな内容です。
このようなお礼状を受け取ったらどう思うでしょうか?
私は「マニュアルを見ながら書いたんだろうなあ」と思います。
そしてせっかく距離が縮まったと思っても再びビジネスライクな距離になってしまいます。
全て手書きかどうかは関係ありません。
タイミングと内容の問題なのです。
気持ちがこもった文章は伝わる
人の相談を聞く仕事というのはその時点では恨まれることもあります。
特に私は相談者に悩みを話してスッキリしただけで帰っていただくのは忍びないと思っています。
なので確実に分かっていることはそのまま伝えてしまうことがあります。
「今の彼氏とは上手く行かないかもしれません」「今のお勤め先は数年以内に潰れると思います」みたいなことです。
当然相手は怒り出します。
しかししばらくするとにこちらの予想通りのことが起こります。
そのときお礼の手紙を貰うことがあります。
こういう手紙は本当に感謝していることが伝わってきます。
言葉に魂が宿っているからです。
決して理路整然とした文章ではありません。心の内をストレートに書くのですから当然です。
ただし響く文章ではあります。こういう手紙は嬉しいものです。
気持ちがこもっているかどうかは大切です。
ただこれには正解がないのかもしれません。
人によって受け取り方は違います。マニュアルっぽいお礼状でも嬉しい人はいますし効果があるかもしれません。
でも本当に感謝していないのなら出さないほうがいいと思います。